幼児と高齢者が交流するメリットの具体例

少子高齢化が進むなか、各地域では幼老複合施設を開設しているところも増えています。その目的は、地域のなかで求められる多世代による支え合いに対応するためです。実際に交流する幼児と高齢者にとっても、具体的なメリットがあります。幼児が高齢者と交流するメリットは主に4つ挙げられます。

1つ目はこれまでに交流がなかった高齢者と過ごすなかで、家族や友人とはまた異なる接し方や人間関係を学ぶことができ、挨拶マナーが身につくのです。2つ目は高齢者と接することによって認知症などの病についての理解が深まり、人として大切な優しく労わる気持ちや思いやりを育むことができます。3つ目は高齢者と接することで、普段学べない知恵や知識が身につくことです。4つ目は、高齢者が子どもを褒める行為によって、幼児の気持ちが安定し自信にもつながることです。

交流によって得られる高齢者側のメリットも主に4つあります。1つ目は、幼児と接していくうちに、高齢者に幼児を守って育てようという意識が生まれます。それが人のために役に立とうという自分の存在価値となり、生きがいにもつながるのです。2つ目は無邪気な幼児と触れ合うことで、高齢者に自然と笑顔が増えます。3つ目は、幼児の世話をしたり一緒に遊んだりすることで自然に活動量が増え、健康に良い影響を与えることです。4つ目は子どもの姿を見守り、気配りや目配りをすることで、高齢者の脳の活性化につながります。

このように、養老複合施設には幼児と高齢者双方にとってのメリットがあります。それぞれがしっかりメリットを感じられるように環境を整えることが求められるでしょう。